2015年12月の旧作短評

その月に見た最新映画以外の作品について、短評でまとめています。

短評なのでいつもより口調が若干軽め。

007 カジノ・ロワイヤル

マーティン・キャンベル/2006年
「007 スペクター」の観賞前に予習として観賞。
ひとりの男が人間とスパイの間で揺れ動き、最終的に007ジェームズ・ボンドに「なる」というお話づくりが見事。
カジノでの心理戦をもっと見たかった気もするが、裏側で巧妙に張り巡らされた陰謀劇と、ボンドとヴェスパー、二人のドラマが非常に魅力的。
マティーニの作り方を細かく指示したり「そんなことこだわってられるか」と言ったり、どっちなんだよ! と声に出してしまいそうな自然なジョークセンスもある。
全男子が目を背けるに違いない拷問シーンが最高だ。

007 慰めの報酬

マーク・フォースター/2008年
同上、予習で観賞。
脚本の練り上げに力を注いでいるダニエル・クレイグ主演シリーズの中では、いまひとつ展開のメリハリが効いていない印象があるが、アクションやサスペンスの見せ方はやはりゴージャス。
アバンタイトルからの急激に方向転換するシーンや、飛行機でのアクションで驚かせてくれる。
悪党の狙いが石油ではなくアレだったという点はこの作品の最大の見せ場でありミステリーだったと思うのだが、それをもっと強調するような展開が見たかった。

007 スカイフォール

サム・メンデス/2012年
同上、予習で観賞。
監督の持ち味の絵画的な美学にあふれた画面の印象が非常に強い一作。
液晶をバックにした殴り合いのあと、高層ビルの窓を挟んで出会うシーンや女性に髭を剃ってもらうシーンなど、セクシーで官能的な画面作りが素晴らしい。観ていてぞくぞくする。
シルヴァがワンカットでカメラに近づきながら長々としゃべるシーンなど、ハッタリのきいた絵が多いのも観ていて気分がいい。
Qの登場など、クレイグ・ボンドが本格的に体制を整えた一本であり、逆にボンド個人が逃れようのない007の宿命のようなものに囚われていく、メタ的な味方をしても面白い。

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