劇場版 探偵オペラ ミルキィホームズ 〜逆襲のミルキィホームズ〜

さまざまなメディアミックスを展開する「ミルキィホームズ」、初の映画化作品。

「怪作」とも呼ばれるテレビアニメ版は一部のファンに熱狂的な支持を受け、カルト的な人気を博している。

その世界観と製作陣をそのままに劇場化した本作は、ミルキィホームズの原点に立ち返り、一気に世界をまとめにかかる勢いを持った作品だ。

先に言っておくが、本作だけ見て楽しめるとは思わないほうがいい。


「トイズ」と呼ばれる不思議な力を持った人間が、探偵や怪盗として競い合う世界。

シャロ(声:三森すずこ)、ネロ(声:徳井青空)、エリー(声:佐々木未来)、コーデリア(声:橘田いずみ)ら探偵グループ・ミルキィホームズは、研修旅行としてのんびり温泉に浸かっていた。その時、怪盗アルセーヌ(声:明坂聡美)率いる怪盗帝国が現れる。

急きょ出動したミルキィホームズだが、戦いの最中に雷に打たれ、なんとトイズを喪失(三回目)。そのうえ、明智小衣(声:南條愛乃)ら警察官チーム・Genius4に逮捕されてしまう。

4人が留置所にいる間に、新たな事件が起きる。それは、シャロの先祖・シャーロック・ホームズゆかりの宝石ばかりが狙われる、連続強奪事件だった。


「探偵オペラミルキィホームズ」は2009年からスタートした「Project MILKY HOLMES」という企画から派生したアニメだ。「Project MILKY HOLMES」は、声優ユニットを中心に、ゲーム、アニメ、漫画、ノベルと、さまざまなメディアミックスを進めてきた。

テレビアニメとしては4シリーズ+2度の特別番組と、かなり長期的に展開してきた。なお、番外編にあたる「Alternative」二編を除き、テレビアニメでもすべて本作と同様に森脇真琴監督・ふでやすかずゆきシリーズ構成だ。

発足から7年に及ぶ初の映画化は、本作にとっては一種の到達点と言えるだろう。

まったく本筋には関係ないが、最初の会社ロゴでブシロードの文字が妙に大きかったのに少し笑ってしまった。


ストーリーもまた、ミルキィホームズの総決算のような内容だ。彼女らの起源にあたるシャーロックゆかりの宝石を探すということは、彼女ら自身を探すことに他ならない。自分たちがどこから来たのかをもう一度発見し、それに向き合う、というテーマ設定をされているわけだ。

正確には、シャーロック・ホームズはシャロひとりの先祖なのだが、全探偵の始祖ともいえる存在なので全員のオリジンともいえる。なお、シャロはホームズを「おじいちゃん」と呼んでいるが、祖父ではなく先祖。ややこしい。

であるからして、本作は全体に「ミルキィホームズらしさ」がちりばめられた構成になっている。それぞれのキャラクターを思いっきり立てたギャグや、不条理な展開、唐突な見せ場などは、本作の中だけではなく、いままでのアニメシリーズの各所からネタを引っ張ってきている。

そのため、一本の映画として見るとまったく説明不足な箇所も多々ある。本作を楽しもうと思うなら、最低でもテレビアニメのシリーズ第一期をみておく必要はあるだろう。

もっとも、唐突に膨らむ黄金の仮面や、ジュラシックワールドのパロディなのかなんなのかわからないヴェロキラプトルなど、アニメシリーズを見ていてすらわからないギャグも少なくない。もともと、様々なミステリー小説へのオマージュを利かせた小ネタも散見されるシリーズなので、すべてのネタを拾えるとは思わないほうがいい。


中盤はミルキィホームズとF4が協力して、新しく登場した怪盗グループとの追跡劇が展開される。ギャグ的にはこのパートが最高潮で、特に大きな転機を迎える直前にあたる、ミルキィの飼い猫「かまぼこ」を使った盛り上げは非常に下劣で印象的だ。

もっとも、このシーンも起きていることの割に笑わせ方が淡白な気もする。落ちてきたアレを手に入れるまでよりも、むしろ手に入れた後に、怪盗がシリアスに話を勧めたがっているのにミルキィがまぜっかえすほうが面白くなりそうに感じたのだが、ここは店舗優先ということか。

さらに展開が進むと、怪盗帝国も加えたおなじみの面々がオールスターで新たな敵に立ち向かう。総決算映画にふさわしいクライマックスへ突入していく。文字通りこれまでのアニメシリーズを背景にしての対決シーンは、他の作品ではまず見ることができないシチュエーションだろう。

しかし、最後に事態を収拾するのがミルキィホームズのトイズではなく、アンリエットのトイズではいまひとつ盛り上がりに欠ける印象だ。これでは途中でトイズを彼女らから奪った意味もあまりないし、カタルシスとして中途半端になってしまっている。クライマックスの前にシャロが仲間から盛り立てられて決断を迫られるシーンはなかなか気が利いているが、それに値するだけのアクションは作れていないように感じた。


毎回本編よりもテーマをわかりやすく伝えてくれるテーマソングは今回も全開のミルキィ節。なんだかんだでいつものように4人そろっての活躍が見られるシーンにかかるので、シリーズファンはそれだけでもにっこりしてしまうことは間違いない。

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