タグ別アーカイブ: アメリカ

ジョン・ウィック

「96時間」シリーズのヒットを受けてか、近年この手の復讐ものの映画が製作されるようになってきた。筆者としてはうれしい限りだが、本作はその中でも決定版ともいえる秀逸なデキだ。

キアヌ・リーブスの内面やイメージを反映させた、はまり役と言ってもいいキャラクター。キレのいいスピーディなアクション。想像が広がる魅力的な世界観と、100分の上映時間においしい要素が詰まっている。

繰り返し何度も見て作品の描いている世界に浸りたくなる快作だ。

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アントマン

「アントマン」は現代映画界の台風の目、アメコミヒーローものの中でも最大の勢力に発達したマーベル・シネマティック・ユニバース、フェイズ2の最後を飾る一作だ。

さまざまな事情から製作が遅れ、本来は「アベンジャーズ2」の前に公開される予定がずれこみ、シナリオが直された。

結果から言えば、この改編は大成功に結び付いた。壮大な出来事を描く「アベンジャーズ2」の一方で、非常にミニマムな話として描かれる本作の出来事は、アントマンというヒーローの個性と結びつき、他で観たことのないヒーロー映画の傑作となっている。

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ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション

今や「007」シリーズに次ぐスパイ映画の代表作にまで成長した「ミッション:インポッシブル」。

スパイ映画が目白押しとなった2015年、「ジュラシック・ワールド」と同時期の公開でありながらも大健闘の興収を稼ぎ出した本作は、その売り上げにふさわしい充実した内容も持っている。

世界中を飛び回るゴージャスな満足感に趣向を凝らし抜いたアクション、そしてスター中のスター、トム・クルーズの圧倒的な存在感を駆使し、観客を一秒も飽きさせない、超正統派エンターテインメント映画の世界へ連れて行ってくれる。

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ジュラシック・ワールド

デジタル技術を映画に持ち込み、CGによって「存在しないもの」を生み出してしまった大傑作「ジュラシック・パーク」シリーズ、「ジュラシック・パークⅢ」から14年ぶりとなるシリーズ4作目。

日本では2015年で最大の売上を記録したのみでなく、世界興収でも「タイタニック」「アバター」に次ぐ史上三位(!)という大記録を売り上げた。

あえて意図的にシリーズの構造を守りながらも、この2015年にふさわしいアップデートを加え、本シリーズが与えてきた、映画を観ることへの原体験……平易な言葉で言ってしまえば、「ドキドキ」「ワクワク」をスクリーンに見事に復活させている。

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インサイド・ヘッド

 今や世界一のアニメスタジオと呼んで一向に差し支えないだろうピクサーの最新作は、なんと「人間の脳」を舞台にしたコメディアドベンチャー。^
 ひとりの人間の内面を擬人化して描いてみせる作品は数あれど、これほど科学的な考証に基づき、しかも高水準のエンターテイメントとして昇華している作品は例がない。^
 高水準のアニメ表現を「当然のもの」として、その先で「何を描くか」という領域にまでたどり着いた本作は、子供から大人まで、誰が見ても楽しめる超一級の傑作だ。^
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