タグ別アーカイブ: クリント・イーストウッド

アメリカン・スナイパー

巨匠クリント・イーストウッドにとって、暴力、そしてその最大の発露である戦争は、重大かつ重要なテーマであるようだ。

「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」で太平洋戦争を描き、「グラン・トリノ」では朝鮮戦争の記憶に苦しむ元兵士を演じて見せた。彼が興味を向けているのは、戦場で暴力を振るったものもまた、自分自身の暴力に苦しめられるという、いわゆるPTSD(心的外傷後ストレス障害)である。

イーストウッド最大のヒット作となった本作では、イラク戦争がいかなるものであったかという大きなテーマではなく、そこにいたひとりの兵士がたどった人生に焦点を当てている。

日本人である我々からすれば、現代のアメリカの現実を知る一端にもなるだろう。

続きを読む

ジャージー・ボーイズ

80歳を超えてなお、凄まじいエネルギーを発揮する映画を撮り続けるクリント・イーストウッドは、もはや「巨匠」といって差し支えないだろう。
そんなハリウッドの生きる伝説が最新作の題材に選んだのは、ブロードウェイ・ミュージカルのメガヒット作、「ジャージー・ボーイズ」だ。
輝かしい楽曲の数々と、その裏にあったくすぶりや挫折を余すところなく描き出した、パワフルで、しかしどこかノスタルジック、しかし新鮮な驚きに満ちた、なんとも言えない傑作である。

続きを読む