タグ別アーカイブ: サスペンス

味園ユニバース

本作は「関ジャニ∞」の一員、渋谷すばるの初単独主演映画である。
関ジャニ∞はメンバー全員が関西出身、関西を拠点にしたグループだ(ファンの方にとっては今さらな説明だろうが、一応)。よって本作も大阪・千日前にある「味園ビル」と、その中にあるイベントスペース「ユニバース」を舞台にしている。味園ビルもユニバースも実在している点もポイントだ。
しかし、ユニバースはジャニーズが代表するようなメジャーな音楽シーンの舞台というよりは、もっとアンダーグラウンドな(たとえば、本作に登場する赤犬のような)ライブが行われている場所だ。
そんな相反する世界観のぶつかり合い、混沌とした音楽の世界観が大きな魅力になっている。
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フォックスキャッチャー

他人が罪を犯した時、その理由の全てを理解することは、決してできない。

どんなに綿密に調査をしても、それは同じだ。本作は実際に起きた事件を下敷きにしているが、なぜその行動をしたのかを、完全に解明しようとはしていない。

その代わり、シーンの全てからにじむ不穏さや、役者の所作のひとつひとつが、その結末に向けて時に加速し,時に停滞しながら進んでいく。

あなたがまだこの映画をまだ観ていないなら、事件のことを調べる前に本作をみて欲しい。史実者としては異端だが、ネタバレ厳禁だ。

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ビッグ・アイズ

押しも押されぬメジャー監督、ティム・バートンは、前作「フランケン・ウィニー」で自らのルーツに向き合い、バートンらしさが凝縮されたような作品を作って見せた。

自らの作風の総決算であった前作に続き、バートン監督が選んだのはまさかの伝記映画だった。

演技派の役者ふたりを中心に据え、VFXも控えめ。「ビッグ・アイズ」は、メジャー映画を手がけてきた彼にしては、こぢんまりした印象の一本だ。

しかし、画面に込められた象徴、色彩、造形。それらは間違いなくバートンの映画に、そして我々がいつも触れているポップカルチャーに確実に繋がっている。世界を確実に変えた絵を通して、いまの世界が何を勝ち得てきたのかを描き出している。

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ジャッジ 裁かれる判事

「世界でもっとも高価な俳優」とまで呼ばれるロバート・ダウニー・Jr。『アイアンマン』で栄光を極めた彼が、自らの制作兼主演に選んだのは、アクションとはかけ離れた法廷ドラマだった。

見事に練り上げられたひとつの町の歴史を背景に、ダウニーとロバート・デュヴァルら名優たちの見事な演技を堪能できる。抑制の効いた演出と撮影、静かながら熱く展開するストーリーテリングに裏打ちされたヒューマンドラマ。

親子の絆を互いの動作と表情で演じてみせる、演技派どうしの全力のやりとりも見どころだ。

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96時間 レクイエム

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